人気ブログランキング | 話題のタグを見る

WAGNUS.のスタジオ機材

「CLAPTON HELIOS CONSOLE」 記 その3

「CLAPTON HELIOS CONSOLE」の入金後に、大変な事態が起きてしまいました。

というのはVintage King Audioのmixiでのコミュニティにて、当コンソールが販売終了した旨をNさんが書き込まれてから、とある方(仮にAさん)より「EC所有でした」という記述に対しての指摘が入ってしまい、それが元で色々と本当にE.C=Eric Claptonの所有のコンソールだったのか?!ということや、その真偽が判らないかもしれない中での、その記述はまずいのではないのか?ということで、掲示板が荒れてしまっており、僕はそれを見て大変戸惑いました。

それからの経緯を全てを語ると長すぎる話しになり、多少割愛しますが、とあるHELIOSコンソールなどに関する記述や会話が成されている海外のBBSがあるのですが、そちらで以下のようなやりとりが、以前あったため、そのようなお話となりました。

・僕の前の所有者の方が、これはクラプトンのHELIOSコンソールだということで、写真を掲載
・そこに現・HELIOS社のオーナーが登場し、そのコンソールのモジュールは自分がクラプトンの自宅で見たものとは違うタイプのものだ、ということを書き込み、否定をする。

http://recforums.prosoundweb.com/index.php/mv/msg/16023/290854/0/


その全文の翻訳(僕がしたもの)にご興味在る方は読めるデータをアップしてありますので、こちらをどうぞ。
http://files.me.com/wagnus/24pd9h


ちなみに、この事態を受けて僕は正直かなり困りましたが、僕にとってE.C所有だったかどうかなどはあまり拘っておらず、むしろ、これだけの状態の良い、世界に数台しかない幻のHELIOSコンソールを購入できることの有り難さを感じていました。無論、色々な人々の思いの詰まったコンソールですので、その重さをひしひしと感じておりました。

ですが、その後もVKAコミュでの収集がつきそうになく、僕は凄く悩みましたが、仕方が無く、まずはVKAコミュで指摘をされたAさんに、メッセージにて僕が購入した旨をお伝えし、ことの経緯を説明させていただきました。そして、Aさんは親身に色々とやりとりをしていただき、それから、ご一緒にメールでこのコンソールの歴史を紐解いていくことになりました。(因みに、その方はHELIOSのプリアンプを所有されており、そのプリアンプもE.Cの所有ミキサーより取り出したモジュールだといわれています)

また当件につきまして、僕は直接VKAのNさんにお伺いしました。その中で、やはり色々な複雑な御事情がある御様子で公の場所にことの真相などを書くことが困難だったようです。またプライバシーポリシーにも関わるので、VKA側からはEC所有でした、ということは売れた後にそれ以上のことは言えない様子でした。

「もし、それを受けて御納得いただかなければキャンセルもお受けします。」
ということと「○○○の○○○(例の歴史的バンドのアーティスト)は、その正規値段で2日間ホールドを申してきたので、このコンソールの値段というのは、E.C所有だったという値段設定ではなく HELIOSという機材の希少価値、メンテナンスの手間や状態の良さ、保証、というところでの値段だったので、仮にE.C所有でなくとも値段差は殆どなかったでしょう」という御連絡をいただきました。

で、僕にはそれは納得のいく内容でしたので、キャンセルはしませんでした。
他、ここでは語れないことも多くありますので、その点は割愛致します。

確かに、説明責任という点において、VKA側に色々な非があったかと思いますが、僕自身はしっかりとしたご対応をいただきましたので、Nさんには大変感謝をしております。また、僕の人生の分岐点となった大きな切っ掛けをいただいたことに、凄く感謝をしております。

付け加えて、VKAコミュで、当件の発端となったAさんには、とても感謝しております。というのも、そのお陰様でこのコンソールに纏わる真相をVKAに問い合わせさせていただき、色々とお聞きすることができたこと、また先のBBSのリンク先の現HELIOSオーナー、トニー・アーノルドの文面等を翻訳したりして、色々とHELIOSの歴史の勉強になったこと、そしてもし僕が真相を知らずに「これは E.C所有でした」ということを対外的に将来言ったとしたら、その反響や問答に答えることができず、押しつぶされていた可能性が高いと思うのです。ですので、その方にはいち早く購入の経緯をお話させていただきました。その後も色々とご一緒に推察を展開できたことは、大変有意義でした。

ただ、ここまできたら、せっかくなので僕としてはE.Cのオリジナルであってほしいという気持ちは当然でてきていました。

その後、Aさんといろいろと推察して判明したことや、VKA側からいただいた情報を統括しますと(詳細は公には言えませんので割愛しております)、まず先のリンクでの現・HELIOSオーナーの言われていることは、どうやら間違いだった、ということが解り、このコンソールの出所は、全くの別どころで、結局完全には判明しませんが、おそらくはEric Claptonが所有していたHeliosコンソールの2台のうちの1台だろう、と。そして元来あった木枠を、とある有名な機器メーカーの親族関係がリプレイスメント(取り替え修理)して、現在の木枠と鉄製の脚を装着したものと思われます。

「CLAPTON HELIOS CONSOLE」 記 その3_e0153314_14331534.jpg



また以下写真に、修繕前と思われる、同型のそっくりなHELIOSコンソールデスクが、HELIOS社の当時のパンフレットに掲載されていたものをアップします。

「CLAPTON HELIOS CONSOLE」 記 その3_e0153314_143333100.jpg



因みに、全くの同型は3台くらいしか作られていないそうで、このコンソールはアーティスト用のセミプライベートコンソールシリーズとして製造されたものです。その証拠に当時のHELIOSコンソール所有者のリストがこちらです。

「CLAPTON HELIOS CONSOLE」 記 その3_e0153314_14334234.jpg




その為、やはりE.C所有だったものという可能性がかなり高いのだろうということが解りましたので、僕はそのミステリーも楽しみたいと今は思っています。これだけ調べ上げたからには、その歴史にも愛着や興味も出ますし、そのドリーミーなコンソールを使っていけるというのも単純に楽しいですし、仕事のテンションも上がります♪

また実は来年にはちゃんとしたスタジオを建設予定でして、正直申しまして、このコンソールは仕事の看板として購入したものですので、趣味で買ったわけではありません。その為、今後はちゃんと対外的にはアピールして、スタジオのウリとしていかなければならないことを、ご理解いただけましたら幸いです。。

他、詳細は色々ありますが、ここに掲載することはできませんので、ご興味ございましたら、僕に直接お尋ねください。

さて、次回は発注〜日本に到着〜その後の流れを続きとして書きたいと思います。 宜しければ、もう暫くお付き合いくださいませ。


続く
by wagnus. | 2009-09-01 05:45 | WAGNUS.のスタジオ機材 | Comments(0)

Professional Audio & Cable, Vintage wire, CD Mastering, Music compose. You can order directly. プロ用ケーブルやヴィンテージワイヤー、電源機器販売、CDマスタリング、WEB音楽制作の音楽レーベルWAGNUS.のブログです。ネットショップからご注文いただけます。 https://www.wagnus.jp


by WAGNUS.