今回製作させていただきましたSIEMENSのケーブルには、英国ERSINマルチコアのヴィンテージハンダ仕様となっており、真のヨーロッパ的なヴィンテージ質感かつハイファイさを狙ったタイプとなります。
御感想で色々と考えさせていただきまして、今後よりよい意味での幅のあるタイプで製作ができればと考えております。
N様、誠にありがとうございました!
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70s SIEMENS cafe au lait COLOR SP CABLE WAGNUS.custom RCA 1m pair
の感想です。
FMのライブ録音をそこそこの装置で聴くとCD以上の情報量で貴重な音源でもあり、よくエアチェックしているのですが、最近の録音を再生しての感想です。
ブレンデル(ラストコンサートだとか)/マッケラス/ウィーンフィルでモーツァルトの傑作、ジュノームの2楽章では、ブレンデルがソロパートでずっと歌っていました。これは他のケーブルでは聞き逃していました。S/N比が良くピアノに付帯音が付いていないのです。彼のピアノの音はすばらしいです。鍵盤に触れる瞬間を感じ、ペダル操作も意識できるのにオーディオ的な音でなく、あくまで音楽的です。ヴァイオリンも弱音機を使った音色がよく聞きとれます。
N響/メルクルのボレロ(生中継で音いいです)冒頭では、小太鼓の音がとても澄んでいて、しかも小太鼓の音色を感じたのが印象的でした。フルートがホールに広がりクラリネットのクリーミーなこと・・・。
波多野睦美&つのだたかしでは、子音がきれいに聞き取れ、波多野さんの良いところが再生できています。最初のうちは声の重心が英国スピーカーのように多少高めに感じましたが、付帯音がないからでしょうかボリュームを上げれば重心バランスもとれます。それから声のキメが細かいです。
ウィーン国立/A.フィッシュのカルメンではオーケストラがエネルギッシュです。ホールは音場が広く感じ、オーケストラではtutte(みんなで演奏)でも個々の楽器が分離しているのでそれぞれの楽器が聞き取れるのに溶け合って聞こえるので気持ちいいです。音量のボリュームのツマミを9時から10時に上げても全くうるさくなりません。他のケーブルではうるさくなりました。
インチョン市立合唱団では初めて録音側にケーブルを使ってみましたが太鼓の立ち上がりが早いです。よくありがちな高域のスピード感でなく、中低域が引っ張っていく感じで臨場感があります。各パートの位置も明瞭でした。
演奏者、歌手が目の前にいる感じという表現をオーディオ誌の視聴レポートで見かけますが、音像が前に出てくるのではなく、モヤモヤが無く、上から下まで位相もあっているのでしょう、生で聞いている感じに近くなります。
低域はSPから音が離れ(!)、ボリュームを上げてもブーミーにならず、音色を聞けます。
こんなわけで音場表現が良く、音の立ち上がりが全域で早く、ピントが合っていて、音が団子にならず、オーディオ的な冷たさが一切なく、ヴォーカル、弦、ピアノの音色は格別。気持ち良いです。変に音色を付けていません。ブラスのツヤは他のアクセサリーで多少補ってよいかもしれません。
音声帯域の再現は文句なしです。
今までBELDENでは、ベールが剥がれた音に驚かされましたが、今回の驚きはこれを上回るものでした。
シーメンスのSPを聞いていたことがあり、セピア色の印象がありましたが、今回のケーブルはオーディオ的な満足感と演奏の品格と臨場感が格段に上がり、長く聴いていたいと思わせるケーブルでした。シーメンスの共通点は、音声帯域のデリカシーのある音でしょうか。
比較視聴は88770、THEREMATICS。グレードの違いが想像できると思います。
ちなみにSPはVienna acoustics 、チューナーはサンスイ、アンプはセパレートの管球式です。
追記
さて、ツヤの続きですが、今までに出会った生のツヤといえばスカラ座などイタリアのヴァイオリン、木管、金管など、一口に言うとクリスタル(ガラスのコップを叩いた時の周波数に近いかも)でややドライな音でした。
実は感想を1日遅らせたかったのですが、昨日のサントリーホールの中継(ロシアのオケ)の録音は、ヴァイオリンのツヤが結構出ていました。SIEMENSは、相当のハイファイで、ツヤと同時に中域のコクのようなものも感じられます。一昨日までは、THEREMATICSで録音したものをシーメンスで再生したので、やや太目の音でしたが、sansuiのチューナーからSIEMENS経由でDATに採ると、輝きは増えハイファイ度も増しました。やや細身。
本来は、そのままの音がベストなんですが、どうしても偏りが出るのですね。どうせなら気持ちの良いにこしたことないです。カメラで言えばCanonの作り(自然でないがきれい)・・・。
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