結論から申し上げます。
「完璧」というものは好みが介在するオーディオの世界では無いといえますが、性能面だけを取れば「最高」といえるケーブルは確実にある、というのがWAGNUS.の答えです。
その中で、今回は「最高」といえるスピーカーケーブルのシリーズを遂にシリーズ化できることになりましたので、ご紹介するべく、こちらに記事掲載させていただきます。
と・・・その前に、経緯からご紹介致します。
今まで数多のスピーカーケーブルをWAGNUS.では実験、実用してまいりましたが、ことコストパフォーマンスと音質面から弊社ではBELDEN 6200UEと6300UEというケーブルを大きく推し進め販売させていただき、それはベストセラーのケーブルとなりました。これも実に費用対効果の素晴らしいケーブルでしたが、それとは別に、その後入手した赤黒のツイストケーブルがありました。
それは、とあるお客様よりのご依頼で「最高のスピーカーケーブルを手に入れてほしい」ということから始めたプロジェクト。もうそれは2年近く前の話しになります。
そして、そのご依頼に答えるべく、色々と経験則から見て「コレは凄いかもしれない・・!」と思えるケーブルに偶然巡り会いました。
それはアメリカの軍用ケーブルの卸品で、物凄いスペックを掲げた「Black & Red Wire」でした。完全な軍用品でブラックマーケットでの購入の為、会社名は伏せさせていただきますが、性能面は明らかに日本のオーディオ界隈で販売しているスピーカーケーブルでは足下にも及ばないようなものとなっていました。
・純銀メッキ純銅撚り線 16AWG
・PTFEテフロン絶縁体(赤・黒ツイスト線)
・軍用ケーブル(ミサイルなどの配線材)
お判りになる方には判ると思いますが、その性能は驚愕の一言でした。純銀メッキによる導電性の良さと、その導体の丁度良い太さからなる表皮効果のロスレス伝送と周波数への影響、そして何と言っても人工物の絶縁体では最高レベルといえるPTFEテフロンを使った超高レベルの比誘電率を誇るジオメトリー。
これにより、予測できたのは「クセのないナチュラルなフラットレスポンス」、「超ハイスピード伝送による全帯域での定位描写性」「圧倒的な高解像度」「パワフルな音像と空間描写」。
そしてこのケーブルを無事入手し、クライアントでありましたお客様に納品したところ、その方より「30年間のオーディオ人生で一番の衝撃を受けた!」という驚きのお言葉を戴きました。
その後、その赤黒のケーブルは「MIL-SPC-S」と命名し、WAGNUS.Musixのスタジオモニター用のリファレンスケーブルとなり、またその後にプロオーディオメーカー「ToneFlake」が開発することになる、ルビジウムマスタークロックの直流電源周りの配線材としても、各種ケーブル試聴を行っても圧勝し採用されることになりました。
それがこちらです。
MIL-SPC-S
このケーブルは正直、あまりに音が良すぎる為、弊社が今まで販売していたBELDENのスピーカーケーブルシリーズとの競合、および正直売るのが勿体ないので売りたくない・・他に利用したい・・という気持ちが強く、余程の内々の方だけでの販売をしてきたものです。
しかし、このクラスのスピーカーケーブルは先程申し上げた通り、日本のオーディオ界隈では販売されていません。というのも、あまりに製造コストが掛かりすぎるのです。素材の費用が高く、小ロットで製造し、流通してマージンを乗せて店置きなどを念頭に入れるオーディオブランドでは、とてもではないですが高額となりすぎてしまう。また、見た目的に、このケーブルは何の変哲もないような細身に見えるケーブルですので、店舗での見栄えなどにも良くありません。なので、オーディオメーカーでは、内部に振動防止材やらシールドやら外皮やらを被せて印字をしてブランディングを施し、更にパッケージングをして店舗置きされた時のことを念頭に「高級感」を出して行きます。
ところがそれって実は、余計なコストが大きくのし掛かってくるので、当然コスト面を考えると、本気で凄い素材を使えなくなってくる上に、そこまでの電気的に高性能なケーブルは出来上りにくいし、余計なことをしすぎていて周波数的にロスが出てしまい、付帯音が乗りやすい(逆に個性は出やすいから個性でしか売れない)。あとは製造コストの掛かりにくい導体の銅の純度を売りにする(6Nとか7Nとか色々)・・という手段に嵩じやすい。これがリアルな話しです。(ここまで言っていいのかな?笑)
で、その反面このMIL-SPC-Sは、軍需ケーブルなだけあって当然余計なことは一切されていないで、素の性能だけを追い求められた圧倒的な高性能ケーブルに仕上がっています。それは厳しい軍用という査定がある為、そこでちゃんと使えるケーブルである必要があるからです。なので、ハッキリいって、10万しようが100万しようが、どんなスピーカーケーブルと比較しても、性能面ではそうそう負けるものではありませんし、何よりもナチュラルで効率だけを求められた仕上がりとなっているので、その音質も非常にナチュラルでワイドレンジに電気電送のロスを極限まで減らした音を鳴らしてくれます。
それでいて・・・このケーブルの凄いところは、「音楽的な中域の芳醇さもある」ところです。高性能なだけで面白みのない音ではありません。非常にワイドレンジで高解像度でフラットでありながら音楽を楽しめるケーブル。これがこのMIL-SPC-Sの特徴です。これには正直、僕も最初音を聴いたときに驚きました。もっとシャープに冷たい音かな?と思っていたのですが、とんでもなかった。そして、それが要因でルビジウムマスタークロックの直流電源でも採用されたポイントでもあります。音楽を聴くんだから音楽的。これって大事です。でも余計な付帯音は付けない、という良いとこ取りのケーブル。
無論、例えばWestern Electricのようなクセの強いナロウレンジのケーブルを好まれるお気持ちも良く解りますし、そこで色づけをすることでオーディオを楽しむというスタンスは否定の余地はございません。しかし、それに伴って、システムでの調整は難しくなるのも事実です。また音楽ソースも、スタジオでマスタリングされた音とはかけ離れたサウンドで聴くことにもなるので、本来の音が判らない場合も多いと思います。
そういう観点でみると、MIL-SPC-Sのようなケーブルは最強のリファレンスとしてはお薦めといえるかもしれませんね♪
さて、ここまでが実は前置きです。
ごめんなさい、長かったですよね(笑)
よろしければ、取りあえずお茶でも一杯どうぞ・・・・。
ということで!
ズバリ!先のMIL-SPC-Sとは別に、他にも数種類のMIL-SPC同等ケーブルを遂に仕入れることに成功し、MIL-SPCのシリーズ化を実現いたします!
どーん!
既にエージング、および試聴や検証を終えましたが、どれも「素晴らしい!」の一言です。
赤黒のMIL-SPC-Sに負けず劣らずな印象。
しかし、どれも実に若干の音の差異があり、これもまた魅力です。。優劣の差というよりは、用途の差かな?ていう印象。あとは好みが若干?でもどれも最高です。何の文句もないケーブルたちです。カラーも色々で可愛いですよね♪
この中で、白黒のものがありますが、こちらは既に先行発売として今の所、ご贔屓いただいております4名ほどのお客様に販売をさせていただきました。型番は「MIL-SPC-BW」。どの方も非常にお気に召していただけたご様子で嬉しく思っております。
こちらは、MIL-SPC-Sと比較して、よりモニター的なサウンドです。一言でいうとエリートでキリッとしたクールなサウンド。個人的にはスタジオなどのパッシブモニターや、とことんクセを無くしたオーディオシステムに使われたい方にお薦めです。
ということで諸々のケーブルの詳細は、また「その2」で後日記載しますので、是非お楽しみに。
先行してお求めになりたい方はメールにてお問い合わせくださいませ。
続く。
MIL-SPC-BW
MIL-SPC-VB
MIL-SPC-WV
MIL-SPC-BB
MIL-SPC-BW-L
MIL-SPC
長谷川様、その節は御世話様でございました。MIL-SPC-BWお気に入りいただけたご様子で安心致しました。宜しければ、是非レポートいただけましたら幸いです。了解いたしました〜〜MIL-SPCの記事はまた近々アップさせていただきますので、宜しくお願い致します。どれも、正直いってMIL-SPC-BWと同等レベルの凄いやつらです!あとはお好みで別れるかなって感じです。